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展示「近代日本薬学の発展 -大正から昭和10年代の歩み-」の開催(1/23-3/22)

展示ポスター東京大学薬学図書館では、2023年度第2回展示「近代日本薬学の発展 -大正から昭和10年代の歩み-」を開催いたします。

 明治期の東京帝国大学医科大学薬学科は下山順一郎、長井長義、丹波敬三、丹羽藤吉郎の初代教授が牽引しましたが、明治末年の下山の急逝に伴い、大正初頭に朝比奈泰彦助教授が継承したのが世代交代の嚆矢となりました。長井、丹波、丹羽の3教授も大正期半ばに停年を迎え、近藤平三郎、慶松勝左衛門、服部健三、緒方章に継承されました。

 停年後も長井、丹波、丹羽は薬学界の長老として薬学研究・教育の充実、薬事制度改革に尽力しました。朝比奈、服部、近藤、慶松、緒方の二代目教授は留学で習得した最新の学問を導入し、研究成果を挙げると共に完全講座制の実現、入学定員増加、建物新築、講座増設など薬学科の拡充を図り、大正から昭和10年代にかけて近代日本薬学はその発展期を迎えました。

 爾来、一世紀の歳月が流れましたが、去り行く時の流れにも消しえぬ一筋の足跡があります。そこで、近代日本薬学の発展の足跡を辿るべく、薬学図書館が所蔵する資料を紹介いたします。

会場:  東京大学薬学図書館 2階閲覧室
開催期間: 2024年1月23日 (火) ~3月22日 (金)
      平日 9時~17時(土日祝日、2/26は閉館) 
 
展示図録(PDFファイル・3.3MB)
展示解説(PDFファイル・1.2MB)

会場へのアクセス・お問い合わせはこちらをご参照ください。
https://www.lib.f.u-tokyo.ac.jp/access/

展示「近代日本における薬学の黎明 -創始者たちの足跡-」の開催(6/19-8/18)

展示ポスター東京大学薬学図書館では、2023年度第1回展示「近代日本における薬学の黎明 -創始者たちの足跡-」を開催いたします。

東京大学薬学系研究科・薬学部の源流は明治6(1873)年に新設された第一大学区医学校製薬学科に遡ります。以来、幾多の変遷を経て昭和33(1958)年、東京大学医学部から独立し、東京大学薬学部が創設され、現在に至っています。

そこに至る道のりは険しく困難で入学者が皆無になり、廃止の危機に直面したこともありました。しかし、近代日本の薬学の創始者たちは真摯な努力を傾注し、薬学教育の基礎を築き、薬事制度の創設に貢献しました。

明治維新から150年以上が過ぎ、明治は遥か彼方の遠景となりましたが、去り行く時の流れにも消しえぬ一筋の足跡があります。そこで、黎明期の近代薬学の足跡を辿るべく、薬学図書館が所蔵する創始者たちの著作を紹介いたします。

会場:  東京大学薬学図書館 2階閲覧室
開催期間: 2023年6月19日(月)~8月18日(金)
      平日 9時~17時(土日祝日、8/14、15は閉館) 
 
展示図録(PDFファイル・3MB)
展示解説(PDFファイル・1.5MB)

会場へのアクセス・お問い合わせはこちらをご参照ください。
https://www.lib.f.u-tokyo.ac.jp/access/

展示「中国伝統医学に見る薬学:『黄帝内経素問』と『本草綱目』」の開催(1/17-3/16)

展示ポスター東京大学薬学図書館では、2022年度第2回展示「中国伝統医学に見る薬学:『黄帝内経素問』と『本草綱目』」を開催いたします。

2021年、本学薬学系研究科天然物化学教室で長く保管されていた和装本50点が、薬学図書館に寄贈されました。そして今年度、公益財団法人田嶋記念大学図書館振興財団の助成を受け、修復と保存のための処置が施されました。これにより、貴重な資料が教育・研究に活用され、また後世に継承されるための環境が整いました。

今回はこの寄贈資料の中心を成す「黄帝内経素問」と「本草綱目」を紹介する展示を実施します。いずれも中国の伝統医学、薬学(本草学)を代表する文献として知られ、日本でも広く普及しました。今回の展示資料は江戸期の日本で刊行されたものと考えられます。

一般にはあまりなじみのない分野ですが、近代以降の西洋医学とは異なる考え方に基づく中国伝統医学は、現代の医学・薬学に新たな知見をもたらす可能性を秘めています。今回はその奥深い世界の一端をご紹介いたします。

会場:  東京大学薬学図書館 2階閲覧室
開催期間: 2023年1月17日(火)~3月16日(木)
      平日 9時~17時(土日祝日は閉館)
展示図録(PDFファイル・3.5MB)

会場へのアクセス・お問い合わせはこちらをご参照ください。
https://www.lib.f.u-tokyo.ac.jp/access/

展示「刈米達夫 戦時下中国の漢薬調査」の開催(4/1-6/30)

展示ポスター東京大学薬学図書館では、2022年度第1回展示「刈米達夫 戦時下中国の漢薬調査」を開催いたします。

薬学図書館の薬史学文庫に所蔵されている「北支関係資料」「満洲関係資料」(請求番号 902、903)より、資料を展示いたします。本資料は、刈米達夫(かりよね たつお)が日中戦争当時、日本の占領下にあった中国北部の漢薬調査を行った際の報告書とその関連資料です。日中戦争期の漢薬の生産、流通等の実態はまだ十分に明らかになっておらず、本資料はこの分野の歴史史料として貴重な価値を有しています。また、この中に収録されている「蒙疆地区ニ於ケル阿片ニ就テ」は蒙疆地区の阿片の歴史、生産、流通の一端を明らかにする貴重な資料です。

このたび、『東京大学薬学図書館薬史学文庫所蔵 「北支関係・満洲関係」綴』(全3冊)として、不二出版から本資料が復刻出版されました。この機会に、この分野の研究の発展に資することを願い、本展示を実施いたします。

会場: 東京大学薬学図書館 2階閲覧室
開催期間: 2022年4月1日~6月30日の平日 9時~17時(土日祝日は閉館)

会場へのアクセス・お問い合わせはこちらをご参照ください。
https://www.lib.f.u-tokyo.ac.jp/access/